【活動レポート】2025年大阪・関西万博「ボランティアで誰もが活躍できる未来へ―公平性・多様性・参加の力を活かして」

国連ボランティア(UNV)は2025年5月19日から31日までの2週間、大阪・関西版万博の国連パビリオンにおいて対話と開発のための文化的多様性のための世界デーを記念して、「ボランティアを通じてより多様な未来を築く公平性、多様性、参加の力を取り入れて」と題したイベントを開催しました。このイベントでは、ボランティア活動がいかにインクルージョン(包摂性)を促進し、地域社会を支え、公平でつながりのある世界を築くかを紹介する写真展やトークショーを実施しました。

開催期間中、1日あたり約2,000名が来場した写真展では、世界各地でダイバーシティ(多様性)とインクルージョン(包摂性)の推進に取り組む国連ボランティアにスポットライトが当てられました。彼らの活動やストーリー、そしてUNVの使命を力強く伝える内容で、来場者にさまざまな共感と気づきをもたらしました。

トークショーでは、エンターテイメント、スポーツ、学術等さまざまな業界から5名の専門家(以下、かな順)が一堂に会し、ボランティアがいかに我々の生活や社会、コミュニティに変化をもたらすかについて意見を交わしました。
 
・十川 裕次氏
(オムロン太陽株式会社所属パラアスリート)
・南北 ちとせ氏(一般社団法人 PEACE INCLUSION PIECE 代表理事)
・二宮 雅也氏(文教大学人間科学部人間科学科教授)
・はるな 愛氏(タレント・歌手)
・増田 明美氏(スポーツジャーナリスト・大阪芸術大学教授)

司会は元国連ボランティアの大倉 由莉氏(東京大学医学部附属病院トランスレーショナルリサーチセンターバイオデザイン部門 特任研究員)が務め、セッションは終始和やかな雰囲気の中で進行しました。ボランティア活動を通じた多様性(ダイバーシティ)や包摂性(インクルージョン)の重要性について、力強く、時にユーモアを交えながら語られました。参加者からは「感動した」「新たな視点を得られた」といった声が寄せられ、笑いあり、感動ありの90分間でした。また、日本語の手話通訳者の方にも入っていただき、オンラインと会場を合わせて100名以上が参加するなど、インクルーシブな運営が実現されました。

UNVの長年のパートナーである関西学院大学から4名の学生がイベントにボランティアとして参加し、来場者にUNVのミッションや活動を幅広く案内しました。ボランティアへの参加方法からその意義に至るまで、ボランティア活動をより身近で親しみやすく、日常生活の一部として感じられるような紹介を行いました。

国連パビリオンは2025年4月13日から10月13日まで、「より良い未来のために団結しよう」というテーマのもとに開館しています。パビリオンでは、没入型の展示やインタラクティブなプログラムを通じて、地球規模の課題に取り組み、持続可能な開発を推進するさまざまな国連機関の活動に触れ、体験することができます。ぜひバーチャルか対面で足を運んでみてください。

本記事の英語版は、UNVウェブサイトでも公開しています。The article in English is available here.